ほっと一息を生み出す灯り 【テーブルランプ ICHI】 | docketstore

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2021/08/31 11:02

照明ってどうやればオシャレに使いこなせるのだろう

そんなことを考えはじめたのは、いくつかの間接照明を試しに買ってみたときだった。
でも、カタログや売り場でみたらあんなにオシャレだったライトが、賃貸の一室に置かれた瞬間何かが違う。
結局、なにが原因だったかというとそもそも賃貸に取り付けられているお部屋全体を照らしてくれる蛍光灯色の照明が原因だった。

利便性を考えれば、スイッチひとつでまんべんなくおうちが明るくなれば効率的。
だけれど、それでは部屋の中に影が生まれにくい。
ならば備え付けの照明を外してしまえと、椅子に登って取り外したのが運の尽き。
バランスを崩した私は備え付けの照明ごとフローリングに叩きつけられ、物理的なダメージと備え付けの照明の一部を破損したことによる経済的損失を食らったのだった…

でも、備え付けの照明をペンダント型と呼ばれる紐で吊る感じの照明に変えた効果は一目瞭然。
煌々ときらめき、お部屋のすべてが照らされる状態から、複数の照明で不便ながらも影のできたお部屋に変わったときの感動はいまだに覚えている。

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そんな出だしからご紹介したいのは、新しく取り扱うことになった「テーブルランプ ICHI(イチ)」
今回はなぜこの商品に惹きつけられたのかをご紹介できればと思う。

光源の見えない灯りのもつ美しさ

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テーブルランプ「ICHI」は、パット見た瞬間なんの道具なのかわからないお客様も多い。
ボタンも付いていないし、黒いボディばかりが目に入る。

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実際、スイッチのオンオフは上部の傘のような部分を指で押し込んで傾けることで灯りが点くという仕組みを採用している。
3段階の強さの灯りが切り替わり、4度目の押し込みで灯りが切れる。極めてできることは少なく、シンプルだ。
タッチパネルで使い方が画面上に表示されるスマートフォンとは対局にあるといってもよいかもしれない。

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灯りを点けるとこの通り。
傘より下の部分に柔らかな光が広がる。

前述のお部屋全体を照らす照明とは違って、必要な手元だけを照らすその灯りは「テーブルランプ」という名前の通り、テーブルに置いて使えば作業の手元を助けてくれる補助的な灯りとしての役割もしっかり果たしてくれる。

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でも、個人的にはどうしても夜に主要な明かりの強さを落として、ゆっくりとしたい気分の時に使うことをおすすめしたくなる。

下から覗き込まない限り光源の見えない「テーブルランプ ICHI」は、スマホの明かりに刺激されてなかなか寝付けない現代人の生活を、どこかゆとりある時間の中に戻してくれるような気がする。

少し日記を書いたり、本を読んでみたり。そんな気分を呼び起こしてくれる。
1時間で自動的に消灯するので、夜眠る前にICHIだけ灯して眠りにつくというのもすごくおすすめだ。

単3電池駆動という長期的視野に立った選択

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「テーブルランプ ICHI」は今どき流行りのリチウム式バッテリーは搭載していない。

必要なのは単三電池4本。もちろん充電池にも対応している。
このミニマルなボディのポール部分に単三電池がきれいに収まる様は、必要最低限な構造で無駄なく美しく仕上げられたICHIの工夫に驚かされる部分でもある。

また、単三電池駆動というのは実は、長く使い続けるアイテムには大切な選択だと思う。
私の手元にあるゲームボーイは実際、単3電池駆動で今も動く。
数年使ったスマホの電池もちの悪さにはみんな苦労しているのでよくわかると思うけど、リチウム電池は充電ができたり便利な半面長く使い続けられないデメリットもいまだ抱えている。

だから、あえて選ばれたこの単3電池駆動は、作り手の想いを感じられる部分だ。
シンプルな構造故に長く愛されることを望まれたアイテムなのだと思う。

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実際ご縁があり、大阪の工場を見学させていただく機会を頂いた。
「テーブルランプ ICHI」の兄弟でもある、「フライパン JIU」は既に有名だったけど、実は製造をされている藤田金属さんは、工場の見学体制もいちはやく整備されていてとてもビックリしたことを覚えている。

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2階のショールームから入れる通路には、働く人々の姿を拡大してうつしているディスプレイまで配備。
世の中に開いた工場のあり方を実践しておられて、ものづくりのあり方を根本から考えてされているのだなというのを実感させていただいた。

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金型から表面仕上げまでMade in 大阪な「テーブルランプ ICHI」は、シンプルに見えて、金型制作からヘラ絞り、表面に施されたマットな粉体塗装、そして彫刻文字に至るまでこだわられている。

明かりをつけた際にふわっと浮かび上がる「TABLE LAMP ICHI」の文字も、派手に主張するようなあり方ではなく、とてもかっこいい。

あなたのおうち時間の傍らにぜひ「ICHI」をプラスすること

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「テーブルランプ ICHI」の魅力は、スマホやパソコンで語られるようなスペックでは言い表せない。
また、ICHIだけ眺めているというのも悪くないけど、もったいないような気がしてくる。

昔から人類が、身の危険を感じる夜に火に頼って、その灯りと生きてきたように。
それでいて、昼も夜もなくギラギラと光る空間に居続けるわけでもなく。
どこか懐かしく感じるようなやわらかい灯りと過ごす時間というのは、お家時間がどうしても増えてしまう今、改めて大切なものなのだと思う。

そんなほっとできる「時間」を提供してくれる「テーブルランプ ICHI」をぜひ、機会があればお試しいただければと思う。