箱屋の私が、リモートワーカーになったあなたにすすめたいお道具箱の話 | docketstore

BLOG

2020/04/19 12:46

『箱』が好きだ。

無印良品で働いていた頃に収納用品の奥深い世界を見てきた私は大の箱好き
お店も開店当初は箱系のアイテムばかり集め、知り合いには「あの箱屋」と言われていた。

西にミリタリー調のかっこいい折りたたみ式コンテナがあると聞けば、引っ越し先が決まっていないにも関わらず雑貨屋に足を運び
東にクリアホルダーでかっこよく書類を整理できる箱があると聞けば、人混みの中をかき分けてイベント会場にも飛び込んでいく

アートディレクターの平林奈緒美さんのオフィスなんて見てるだけで興奮するし、今は鬼籍に入られたアーキヴィストの柳本浩市さん監修した収納箱も、開店当初は廃盤前だったので嬉々として仕入れていた。

そんな私に、文具メーカーの社長自ら「これは山下さんが好きなやつですよ」と、発表前から焦らされてきた箱がある。

それが、ラコニックさんの『NOWHERE(ノーウェア)』
社長の思惑通り、私が大好きになった箱であり、リモートワークが急速に進む今こそオススメしたい『大人のお道具箱』である。

スクリーンショット 2020-04-18 19.16.05

日本人には早すぎる箱

ラコニックさんの社長自ら推す「NOWHERE(ノーウェア)」
正しくはメーカーの中でのブランド名なのだけど、まだ他にはICカードホルダーしか出していないため、ブランド名が私の頭の中では箱の呼び名になっている。

この箱。
箱大好きな私にとっては大好物なんだけど、発表当時は現在の日本には早すぎるプロダクトなのではないかと思っていた。
その理由は、ラコニックさんのHPで語られているNOWHEREのコンセプトを読んでいただいた上でご説明したい。

大きく時代が変化しようとしていく中、フリーアドレスやABWといった生産性の向上を目指した新たな働き方が注目されています。
「時間」と「場所」を自由に選択できる勤務形態の導入など、企業による新たな取り組みが進む一方で、それに伴った移動型のワークツールも各メーカーから登場し始めています。
LACONIC®Equipment「STOCK/ストック」シリーズでは、オフィスやリビングに散乱しがちな資料などを新たな視点で整理する「見せる収納」としてご提案しましたが、「NOWHERE/ノーウェア」は、そこに「可搬性」と「ファッション性」を新たに加えることで、外へ持ち出すのが楽しくなる移動型の「魅せる収納」へと進化いたしました。

ラコニックHPより引用

フリーアドレスはまだよく聞く単語で、会社の中で好きな場所で働けるワークスタイルとして、少しずつ日本でも定着している会社もある。
更には「ABW」という聞き慣れない言葉も登場している。
これは「Activity Based Working(アクティビティ・ベースド・ワーキング)」の略称で、要するに時間と場所を自由に選択できる働き方のことなんだそうだ。

画像2

更にはNOWHEREのメーカー写真もすごく力が入っている。
ドキュメントクラッチボックスという名称もメーカーページでは使われている。
クラッチバッグのようにいろんなところに持ち歩いて使うことができるような収納箱として、NOWHEREはつくられていることがうかがえる。

ただ、2019年の発売当時を考えれば、リモートワークをしている人の数は本当に限られていた。
なかなかこの概念が一般の人に伝わるには、社会の成熟を数年は待たないといけないだろう・・・というのが私の予測だった。

でも、事情は変わった。
新型コロナウイルスの影響でリモートワークが推奨され、突然自宅が仕事場になった人がたくさんいることと思う。

私も初めて転職をした時、自宅で働くことにすごく戸惑ったし、気分の切り替えができなくてすごく悩んだ。
その時はカフェに行ったりすることもできたけれど、テレビ電話等でコミュニケーションを取る時間も多いので、声を出すのは迷惑になるから結局自宅で仕事をすることが多かった。

自宅での仕事にも悩みはある。
仕事を始めるときと終わった時、意識的に切り替えができたら・・・。
家族の邪魔にならないように、仕事道具を一箇所にかっこよくしまえたら・・・。

そんな悩みを持つことがあったなら、あなたにもこの「NOWHERE」というお道具箱は、きっとお役に立つ。

仕事一式をまとめられる大人のお道具箱

画像3

NOWHEREは、結構な大容量な箱だ。
なので、筆箱とか仕切りケースに入れた上で中に入れないと結構ごちゃついてしまう。

画像4

一方で、大容量だからこその良さもあって、分厚目の資料や13インチまでのノートPCぐらいなら全然入れられる。(写真は私物のMac Book 12インチ)

家で仕事をする際に、自分専用の仕事に使えるデスクがある人ばかりではないだろう。
もちろんデスクがあるからといって、仕事終わりに道具を放りっぱなしにしておくのも締まらない。
そんな時に、仕事道具を1箇所に集めて棚にしまうための箱として、NOWHEREは最高なのである。

スクリーンショット 2020-04-19 10.10.56

そして、開閉にはこのフラップ式パーツを贅沢に使用したボタンで行う。
この部分がデザイン上のアクセントになっているだけでなく、音もいい。
この音が仕事を始めるときと、終わりのときの意識の切り替えを助けてくれるように私は感じている。

スクリーンショット 2020-04-19 10.10.45

NOWHEREは、持ち歩いた出先でフタを開ける際に困らないように、本体とフタが独特な形状でつながっていて、一体型になっている。
それでいて、水平に積み上げられるように配慮された構造のおかげで、NOWHEREは平積みした姿がとてもかっこいい。

願わくば、3個ぐらい同じカラーで集めて平積みしてほしい。
この置いている姿が、私にとっては一番ツボ。
この表情が箱好きの私にとってはたまらない。

画像5


分別ラベルの付いている面を前にして棚の中に配置すると、その整然さに背筋が伸びるような気がする。

画像15

箱を開け閉めするためにつけられたボタン部分を前にして積んでもかっこいい。
箱好きな人はきっと共感してもらえると思う。
このためだけに3個揃えたくなる。
少なくとも私はそうした。

仕事道具を出しっぱなしにしておきたい気持ちもわかるけれど、一緒に暮らす家族にとっても雑然としたデスクは気持ちいいものではないし、それが自宅という家族との共用空間ならなおさら。
使うときも気持ちよく、使わないオフの時にもインテリアと調和して美しく佇む。
NOWHEREはリモートワークをはじめた多くの人々におすすめできる「箱」だ。

豊富なバリエーション

もちろん1個使いでも、このNOWHEREは使い手を満足させてくれる質感とデザインでできている。

画像6

ラコニックさんらしく、シンプルな黒とグレーの他にも攻めまくりなレッドとか、絵の具が飛び散ったようなスプラッシュとか、一番右下の錆びたコンクリなんてもう・・・!!!(語彙力が追いつかない)

画像7

「ブラック」はビニールペーパーを使用した一番スタンダードなモデル。
モノトーンカラーなインテリアにもマッチするし、職場でもモチロン使っていてかっこいい。

画像8

続いて「グレー」は男女問わずに人気で、うちのお店だと一番売れているカラー。
落ち着いた色合いでナチュラル系の無印良品的なインテリアにもマッチする。

画像15

「タイポ」はステンシル調のグラフィックが印象的な力強いモデル。
アーミー調な世界観が好きな男子にはたまらない見た目。

画像11

「レッド」FRAGILEの文字とカラーが一番鮮烈な印象を与えてくれる尖ったラインナップ。目が覚めるような赤が、やる気スイッチを網膜にぶちこんでくれるのでおすすめできる。

画像10

「スター」はラコニックの他のプロダクトでもおなじみのマーク。
ラコニックの他のアイテムと合わせて持ってもいいし、単体でもシンプルでかっこいい。

ここまでは表面の素材にビニールペーパーという素材を使用していて独特な風合いをしている。あくまで紙なので万能ではないけれど、汚れや傷への防御力も期待できるし触った感じもとても上質なので未体験の方はぜひ触ってみてほしい。

ここ以降はPPと紙を使ったモデルで、税抜価格が200円安くなる。
けれども、グラフィックは更に攻めているモデルばかり。

画像12

「スプラッシュ」は白いインクが飛び散ったようなモノトーンながら迫力のある仕上がり。知り合いの書道家の先生には問答無用でこちらをすすめて気に入って使っていただいている。

画像13

「ウッド」はその名の通り、木の表皮をだいたんに取り込んだモデル。
インテリアとしてもアクセントになるので、このモデルに関しては平置きではなくて、面を見せる置き方をしても面白いと思う。

画像14

そして最後の紹介が「ウォール」
コンクリの錆びた表情をお道具箱に取り入れるなんて誰が考えるだろうか。
うちのお店が入っているビルも年代ものの良さを感じるのだけど、ここまでド派手な壁には育っていない。
FRAGILEの文字が一瞬目に入ってこないほど、インパクトが強いので好きだし、ラコニックさんらしい「攻め」を感じる。

これまでのお客さんの中で、このモデルをお子さん用に購入された方がいらっしゃったけど、その子が羨ましいし、どんな大人に育っていくのだろうか非常に興味がある。
さぞ成長したら、いい酒が一緒に飲めるだろう。

「どこでも」の時代から「今ここで」の時代に

以上、箱を愛する文具屋店主の今一番推したい箱「NOWHERE」をご紹介させていただきました。
MIWAXさんのデスクマットに引き続き、メーカーさんのご協力を得てNOWHEREも全ラインナップをネットストアにて販売させていただきます。

NOWHEREという名前には、「NO WHERE(どこでも)」というカフェや自宅でも自由で働くことができるという意味合いの他に、「NOW HERE(今、ここで)」という意味合いも込められているという。
コロナの影響でリモートワークが突然必要となった「今」、働く環境を選べず自宅という「ここ」で最大限の力を発揮してくれる道具となったのは不思議な偶然を感じます。

箱屋の愛するこの箱が、リモートワークを快適にするお役に立てれば幸いです。